馬形埴輪
今年2026年の干支は「丙午(ひのえうま)」です。
元々、馬は日本にいたわけではなく朝鮮半島から渡来したのではと考えられています。古墳時代になると人々は馬に乗るようになり、馬具をつけた馬の埴輪が多く出土しています。当時は地位が高い人が馬を所有しており、そのため古墳には馬形埴輪を数多く納めていたようです。
今年の干支「馬」にちなんで、古墳時代を振り返ってみても面白いかもしれません。
馬形埴輪
これは埴輪(はにわ)。3世紀から7世紀に造られた、有力者や王の墓である古墳(こふん)を飾った素焼きの土製品です。馬形の埴輪は古墳時代半ば以降、特に関東地方で盛んに作られました。
これは、日本に馬が伝来し、普及していった時期と一致します。その中でもこの作品は特に状態がよく、馬具の細かいところまで残っているのが特長です。馬のたてがみはまっすぐに刈り込まれ、頭頂部で結わえられています。尻尾の毛もぴんときれいに束ねられています。口元につけられたくつわには左右それぞれに6つの鈴がついており、胸元のベルトにも4つの大きな鈴がぶら下がっています。そして、お尻には三方向に杏葉(ぎょうよう)と呼ばれる飾りがついて、やはりそれぞれに3つの鈴がついています。胴の部分には鞍やあぶみ、泥よけもセットされています。綺麗に着飾って立派な馬ですね。
馬具は古墳の副葬品として多く出土していますが、この埴輪の馬具はそれを忠実に再現しようとしています。実際の馬具の鈴は青銅製であったので、当時は金色に輝いていたでしょう。
この作品は、こうした馬が、身につけたたくさんの鈴を鳴らして歩く姿を表現しています。きらびやかな馬具で飾られた、よく手入れされた飾り馬は視覚的にも聴覚的にも見る者を圧倒したことでしょう。まさに豪族の権威の象徴だったのです。
(説明 / 1・2画像)出典・引用 ColBase 国立文化財機構所蔵品検査区システム 1 2








