土師器と須恵器


古代の陶器


皆さんが古墳から出土するものとしてまず一番にイメージするのが「埴輪」ではないでしょうか。家型、人物、動物、形象、器財などがあります。

多くの古墳が築造された古墳時代には土師器(はじき)と須恵器(すえき)という二つの土器が作られました。

土師器は野焼きで焼かれているので焼成温度も低く土の締まり具合も柔らかです。須恵器は古墳時代後期に朝鮮半島から穴窯の技術が入り「ろくろ」を使い成形し、「窯」で焼くので焼成温度も高く土の締まり具合は土師器と比べ硬いです。そのため水などを貯蔵することが出来ました。

古墳時代に陶器制作専門の職人はすでにいたのではないかと思われます。今の時代にあっても、作品を作り炎を操り、完成に至るまでには熟練の技が必要です。

埴輪



時代が進むにつれ窯や土、釉薬などが進化し工夫され、現在に至る陶器や磁器の形になっていきました。土鍋など火にかけられる陶器は土師器・須恵器が原点です。

日本の陶芸の歴史について調べると古代に遡り、歴史の断片が点ではなく線で繋がっていることがわかります。



土器については京都橘大学考古学研究室のサイトに大変詳しくわかりやすく記載されています。


土師器という焼き物

土師器・須恵器比較表


出典 京都橘大学考古学研究室