「卑弥呼の鏡」奈良・富雄丸山古墳

奈良県奈良市の富雄丸山古墳から、中国前漢時代(紀元前1世紀末~紀元1世紀初め)の龍などをモチーフにした国内最大の虺龍文鏡が確認されたとのことです。
これらの銅鏡は8月1日~17日、同県橿原市の橿考研付属博物館で公開されます。

特別公開 富雄丸山古墳造出し埋葬施設棺内鏡


会 期:2025年8月1日(金)~8月17日(日)(期間中の開館日数15日間)
※8月4日(月)、8月12日(火、祝日の翌日)は休館
会 場:奈良県立橿原考古学研究所附属博物館 瑞山ホール 奈良県橿原市畝傍町50-2



「卑弥呼の鏡」の奈良・富雄丸山古墳で国内最大の「虺龍文鏡」出土 深まる被葬者の謎


国内最大の円墳で、東アジア最大の蛇行剣(だこうけん)が見つかった奈良市の富雄丸山古墳(直径109メートル、4世紀後半)で、中国・前漢時代(紀元前1世紀末~紀元1世紀初め)の龍などをモチーフにした国内最大の虺龍文鏡(きりゅうもんきょう)が確認され、同市教育委員会と奈良県立橿原考古学研究所(橿考研)が30日、発表した。




ロシアやウズベキスタンにもみられる中国の大型虺龍文鏡(きりゅうもんきょう)、卑弥呼の鏡といわれる三角縁神獣(さんかくぶちしんじゅう)鏡(きょう)…。ユーラシア大陸をまたぎ、時代をも超える3枚の銅鏡が同時に埋葬された奈良市の富雄丸山古墳。東アジア最大の蛇行剣(だこうけん)など前代未聞の副葬品がそろい、被葬者をめぐる謎がさらに深まった。

「なぜ弥生時代の鏡が4世紀後半の富雄丸山古墳に副葬されたのか。明確な答えが見いだせない」。銅鏡に詳しい森下章司・大手前大教授は虺龍文鏡の発見に驚きを隠さない。

今回出土した虺龍文鏡は国内最大で、三角縁神獣鏡や画像鏡も精緻な文様が特徴。「グレードの高い鏡ばかりで、ヤマト王権中枢が富雄丸山古墳の被葬者を特別視し、えりすぐりの鏡を配布した」と話す。



出典・引用 産経新聞 The Sankei Shimbun