陶器を作る場所
古代の陶器
陶棺のように大型の陶器を作ることは色々な意味で大変です。
粘土で作られたものは大小に関わらず、中心部までしっかり乾燥させていないと焼成時温度が400℃程度まで上がった際に水蒸気爆発を起こします。乾燥させる際には風や熱が直に当たらないよう注意し、時間をかけて中までゆっくり乾燥させます。
古墳時代、現在のような雨を凌げるしっかりとした屋根のある建物があったとは考えにくく 制作中、乾燥中、焼成途中でも雨が降ってきたらアウトです。茅葺きのような屋根で完全に雨からの濡れを防ぐことが出来たのだろうか?地面からの湿度対策は?など疑問は尽きません。
「埴輪の世紀 歴史発掘9」に埴輪生産工房跡・5世紀中頃大阪府新池窯跡の画像が掲載されていました。こういった工房があったかもしれないという想像図もあります。実際に窯跡が見つかると上モノの想像がつきやすいですね。
埴輪生産工房跡/5世紀中頃 大阪府新池窯跡
出典・引用 埴輪の世紀 歴史発掘9 高橋克壽著 講談社平成8年刊