浦間茶臼山古墳の特徴

浦間茶臼山古墳は古墳時代でも前期頃のもので前方後円墳の基本的な形をしています。特に撥形に開くカーブが、くびれているのが特徴的です。時代が進むにつれ、撥形のカーブの箇所は真っ直ぐに近くなっていますので、ここを見るだけでも前期の前方後円墳(3世紀後半・吉備最古形式の大型前方後円墳)とわかります。



歩いてみるとよくわかるのですが、前方部がぐっと高くなっていること、古墳の周囲に小道状の通路(段築)のような箇所がぐるりとあり、これも前期の古墳の特徴なのだそうです。こういう道のような段差のある場所には、特殊器台・埴輪を並べて置き、祈りの場所としていたようです。

浦間茶臼山古墳案内板

浦間茶臼山古墳には、葺石があり、最も古い埴輪である都月型埴輪が採集されています。本墳は、吉備のなかでは最古の大形前方後円墳です。




古墳時代の古墳も時期により特徴が違い、調べていくと興味深いものがあります。

多くの人が「前方後円墳」と聞いたらイメージする形は、地図に使われるこのマークでしょう。

大仙陵古墳

一番わかりやすい形の古墳は「大山陵古墳」です。


主な前方後円墳の測量図を並べてみると浦間茶臼山古墳は撥型の箇所が、他の古墳と違うことがはっきりとわかります。

古墳形比較図

出典 岡山県埋蔵文化センター/浦間茶臼山古墳と古墳の出現/