古墳を巡る-一日市古墳
一日市古墳(岡山県岡山市東区一日市)は吉井川近くの山頂に存在しています。多くの古墳と同じく木々に埋もれ、残念ながら現在はっきりとその姿を見ることは出来ません。盗掘坑の跡があり、葺石が存在するらしいのですが、雑木と落ち葉で埋まっています。
一日市古墳
・方墳2基(辺10m、高1.5m)1基水槽で削平消滅 古墳前期
出典・引用 西祖山方前遺輝・西祖橋本(御休幼稚園)遺跡 岡山市教育委員会調査報告書 1994年3月
・前方後円墳(全長55m) 葺石 古墳前期
・方墳(辺15m、高1.5m) 頂上に盗掘擴 古墳前期
・円墳(径1.5m、高1.5m) 小社で半壊 古墳前期
・方墳(辺10m、高1m) 古墳前期
岡山市東部の吉井川西岸は、最も古い時期に築造された古墳の一つである浦間茶臼山古墳をはじめとして、一日市古墳や茶ノ子古墳などの前方後円墳が存在しています。また、周辺の丘陵上にも多くの前期古墳の存在が知られています。
ーーー中略ーーー砂川中流平野の東端にあって、また、吉井川下 流域にも接する岡山市浦間(現 岡山市東区浦間)の地に、全長138mの前方後円墳である浦間茶臼山古墳が築かれる。初期の古墳としては吉備最大であり、同期最大の畿内大王墓である「箸墓」古墳の 1/2の相似形をとることから、畿内政権との密接な関係が伺われる。
出典・引用 岡山県埋蔵文化財発掘調査報告123
浦間茶臼山古墳に後続する大型の古墳は吉井川対岸の平野部に移るが、浦間茶臼山古墳周辺でも岡山市一日市(現 岡山市東区一日市)には全長55mの前方後円墳である一日市古墳が所在する。前方部がバチ形に開き、浦間茶臼山古墳と相前後して築造された可能性が高いとされる。